こんにちは、みなさん!
今回もWeb広告用語について解説していきます!
第3回は「CPM」についてです。第1回のCPCと同様、今回のCPMもweb広告を代表する「広告単価」の指標です。用途も広く、様々な場面で登場します。
目次
CPMとは
「CPM(Cost Per Mille)」は、web広告やマーケティングの分野で使われ、広告が表示された回数あたりに発生する費用を意味します。
CPMを計算式で表すと
CPM=広告の掲載にかかる費用÷広告表示回数×1000
例)10万(広告費)÷100万回(広告表示回数)=100円(CPM)
CPMを用いて料金を計算する掲載方式をインプレッション課金方式と言います。インプレッション課金は認知効果、告知効果が比較的高いとされるディスプレイ広告で採用されることが多く、大手メディアや認知度が高いメディアで採用されやすいです。
CPMのメリット・デメリット
インプレッション課金方式には、メリットとデメリットがあります。自社により適した課金方式を把握しておきましょう。
CPMのメリット
配信された広告が何度クリックされても、広告費は変動しません。つまり、CPM課金型は何度広告をクリックされたとしてもコストは一定なので、クリック率が高い広告はCPM課金の方が広告課金形態として適切ということになります。
また、CPM課金は表示された回数のみによって費用が決まります。よって、表示する回数や入札単価などを変化させない限り広告予算は変化しません。広告費用が変動しないため、広告費用の予算を組む際は、とても便利な課金形態です。
広告表示回数が最大になるように配信すると、より多くのユーザーの目に留まりやすいでしょう。
ポイント
・広告予算をコントロールしやすい
・クリック単価が安くなる可能性がある
・広告表示回数を最大化すると、より拡散される
CPMのデメリット
CPMは広告費が変動しないため、クリック率が低くてもコストがかかります。つまり、クリック率が低い広告はCPM課金は広告課金形態として不向きということになります。
ターゲットにしていない条件のユーザーに表示されてもコストがかかります。どのような状況下でも広告費用は変動しません。
ポイント
・クリック率が低くてもコストがかかる
・ターゲット以外のユーザーに表示されてもコストがかかる
様々な視点から見たCPM
広告主
CPMが高いメディアや枠を買う(出稿する)ことで、より「質の高いユーザー」に自社の商品情報を届けることができる、と考えることができます。
質にはいろいろな意味がありますが、一般には「自分たち(広告主)の商品に価値を感じてくれる人(買ってくれる人含む)」と言えます。
その人達にアピールしたいために競合他社よりもCPMを引き上げて、広告枠やメディアを買うのです。もちろん広告主(媒体者にとっても)、「その人達」が誰なのかは異なります。
媒体社
プログラマティック広告が全盛である今、CPMを広告の評価基準にすることはとても自然です。もしCPCやrevenueで広告枠の価値を判断していた場合、それをCPMで見直すだけで大きく変わります。
タイアップも含めた純広告が大きな収入源である媒体社も多いと思います。この時も、単なる1案件のrevenueで評価するのではなく、その純広告なりタイアップへの誘導が、CPMで換算したらいくらか?は一度計算しても面白いと思います。
プラットフォーマー(プログラマティック)
プラットフォーマーにとっては、CPMは呼吸にも等しい指標です。
100ms(1000分の100秒=0.1秒)以下の一瞬で取引が成立する世界では、CPMの1件1件の取引の膨大な積み重ねが、プラットフォーマーとしてのrevenueを支えています。
指標はもちろんこれだけでは有りませんが、CPMという約束を通じてプラットフォーマーの経済の大部分は成り立っています。
内部だけでなく、広告主側、webメディア側、そして同業他社からの評価としても。
まとめ
「eCPM」「vCPM」「RPM」など類義語も複数ありますが、それらはいずれまとめて紹介したいと思います。
CPMはとてもとても便利な指標です。仕事中に出てくる事例はまだまだありますが、計算式は変わりません。たくさんの広告枠、配信事業者、純広告などのキャンペーン、それらを比較することを通じて、万が一にも悪質な事業者と不利な取引をしないよう願っています。
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