スマホアプリの登場以降、アプリのリリース数は右肩上がりで伸長しています。

App StoreやGoogle Playストアには無数のアプリが溢れかえり、アプリをリリースしただけではユーザーの獲得が思うようにいかないのが実情です。

アプリを広く利用してもらうためにはアプリストア内での露出を増やす必要があり、その第一歩として重要となっているのがASOです。

今回は、ASOについて、その内容や重要性、対策にあたって重要となってくる指標や分析ツールについて解説します!

ASOとは

ASOとは「App Store Optimization」の略で、日本語に直訳すると「アプリストア最適化」となります。

アプリを開発してリリースしても、スマホユーザーに知ってもらう努力をしなければ存在に気づいてもらえず、ダウンロード数も伸びません。

そこで認知度を高めるために行うのがASOです。

ASO対策を実施することでアプリストア内での自社アプリの露出を増やし、ダウンロード数の増加が期待できます。

ASOの定義

「アプリストア最適化」と聞くと「サーチエンジン最適化」のSEOを連想しますが、検索エンジンの上位表示を目的とするSEOと比べるとASOはもう少し包括的です。

具体的には、以下の2つの対策を合わせてASOと呼びます。

  • アプリストア内のランキングで上位表示を目指す対策
  • アプリ詳細ページでダウンロード率の向上を目指す対策

 

一言でまとめると、「アプリのダウンロード数を増やすためにアプリストア内で行う諸々の対策の総称」となります。

なお、アプリストアはApp StoreとGoogle Playストアの2つが有名ですが、それぞれ有効なASO対策は異なるので、対策もそれぞれ個別に行う必要があります。

ASOで重要になってくる要素

App StoreとGoogle Playストアでは若干異なりますが、ASOで重要になってくる要素はある程度決まっています。

①ランキング上位表示対策で重要なこと

ターゲットとなるユーザーが検索しそうなキーワードをタイトルや説明文に不自然にならない程度に入れていくことが基本となります。

また、ダウンロード数やアプリの利用率、レビュー内容などもランキング順位を決定する要因になっていると言われています。

②ダウンロード率向上対策で重要なこと

ダウンロード率を向上するためにはタイトルや説明文も重要ですが、アプリの画像やアイコンも重要になってきます。

情報を詰め込み過ぎると見た目がごちゃごちゃしてしまい、かえってアプリの使用感が伝わりにくいので、シンプルかつ特徴が分かるような画像が良いでしょう。

ASOが重要な3つの理由

ここからは、ASOの重要性を3つの側面から解説します。

①ヘビーユーザーを獲得できる

アプリストア内でアプリを探す人の多くは、特定の目的を持ってアプリを探しています。

広告を見て何となく興味を持った人とは違い、自分の欲求を満たすために時間を割いてアプリを探しているため、その人のニーズに合っていれば高い確率でダウンロードしてもらえます。

ちなみに、広告ではなくユーザーが自分の意思でアプリを探して行ったインストールのことをオーガニックインストールといい、オーガニックインストールが増えれば、ヘビーユーザーが増えると言われています。

ヘビーユーザーとは何度も利用してくれるユーザーのことを指し、そういう人が長時間アプリを使ってくれたり、アプリ内課金をしてくれたりします。

つまり、ASO対策をしっかりしておけば質の高いユーザーを獲得しやすくなり結果的にLTVの向上に繋がります。

②費用があまりかからず宣伝できる

ASOがうまくいけば、アプリストア内のランキング上位に表示され、詳細ページへ誘導しやすくなります。

さらに、広告出稿のように集客の度に費用が発生することがありません。

もちろんASO対策を進める上で費用が発生するケースもありますが、そのような場合であっても、基本的には1回限りの支出で終わることが多いため、費用は総じて低く抑えることが可能です。

③広告出稿のコスパを良くする効果がある

ASOはアプリストア内でのランキング上位表示を目指す対策と、アプリ詳細ページをダウンロードされやすいページに作り込んでいく対策の2本立てで実施します。

アプリ詳細ページには出稿した広告からの流入もあるため、ダウンロードされやすいページにブラッシュアップしておけば、ダウンロード1回に必要な広告費も少なくてすみます。

つまり広告出稿の費用対効果を向上させることも期待できるのです。


  ✔️ヘビーユーザーを獲得できる
      →ヘビーユーザーは長時間のアプリ使用やアプリ内課金をしてくれる。
  ✔️費用があまりかからず宣伝できる
      →広告出稿のように集客の度に費用が発生することがない。
  ✔️広告出稿のコスパを良くする効果がある
       →アプリ詳細ページには出稿した広告からの流入もあるため、ダウンロード1回に必要な広告費が少なくて済む。

 

ASO対策を行う上で見るべき指標

ASOの効果を測るためにはいくつかの指標を見ていく必要がありますが、ここでは関連の深い代表的な指標を紹介します。

ランキング

目的の一つは、自社アプリのランキング順位を上げることにあります。

アプリストア内でターゲットキーワードを検索した際に何位に表示されるのか、カテゴリー内のランキングでは何位なのかといった情報は、アプリの人気を左右する重要な要素です。

ランキング上位のアプリと自社アプリのASO対策を比較したり、実施したASO対策とランキング順位の変動を時系列で照らし合わせたりすることでASOを行う上での改善点が見えていきます。

ページビュー

アプリの詳細ページが閲覧された回数のことで、Google Playではページビジターと呼ばれています。

ページビューは、数の多い少ないを見ているだけでは意味がありません。

詳細ページに訪れた人がアプリストア内から来たのか、広告から来たのか、口コミを見て指名検索でやってきたのかといったことを分析することで対策すべき対象が変わってきます。

また、ページに訪れた人のうち何%の人がダウンロードをしているのかといったデータを見て、詳細ページをさらに作り込むかどうかの判断をしたりします。

つまり、ページビューを起点にユーザーがその前後でどんなアクションを起こしたのかを分析してさまざまな対策を行います。

コンバージョン

コンバージョンにはいろいろなパターンがありますが、アプリ分析の場では、アプリのダウンロード数を指すことが多いです。

アプリ詳細ページに誘導した人のうち何人がインストールしているのかといったデータを基に詳細ページの作り込みをしていきます。

ダウンロード数

ダウンロード数を伸ばすことがASOの第一目標であるため、最も重要な指標になります。

ASOの対策前後でどのくらいの伸長をしたのか、ダウンロードしたユーザーはどのアクセス経路からやってきたのか、といったことを継続して分析する必要があります。

インストール数だけなら、Google PlayやiTunes Connectで確認することができます。

売上(収益)

売上にはいくつかの種類があるのでそれぞれについて把握しておく必要があります。

メインとなる売上は以下の4つです。

  • インストール売上
  • アプリ内広告売上
  • アプリ内課金売上
  • サブスクリプション売上

インストール売上は、いわゆる有料アプリの売上ですが、ランキング上位に入るようなアプリはほぼすべてが無料アプリです。

アプリ内広告売上は、アプリ内に広告枠を設置してそこに広告を掲載することで得られる売上のことです。広告収益を求める場合は広告配信サービスを利用するのが一般的です。

アプリ内課金売上は、アプリ内で標準的な機能の他に追加機能を提供することで得られる売上です。

サブスクリプション売上は、月額課金して得られる売上のことです。最初は無料トライアル期間を設け、キャンセルされない限り自動更新となるタイプが一般的です。

機能を使う度に購入が必要な消耗型課金や一度購入するだけでずっと使える非消耗型課金など、課金のタイプはさまざまあります。

売上分析ではどのタイプの売上が一番多いのかを把握してアプリの運営に反映させていくことが重要です。

アプリ運営に欠かせない分析ツールおすすめ3選

アプリの運営においては、ダウンロード数がまずは大事な指標ですが、これは入口にすぎず、最終的にはリピーターの獲得が命運を分けます。

ASOなどの集客技術を駆使して見込み客を集め、アプリの詳細ページを作りこんでコンバージョン率を高め、ダウンロードユーザーが離脱しないようにオンボーディングの内容を調整する。

これらの取り組みには各種データの分析が不可欠です。ここでは、アプリの分析ツールで有名なものを紹介します。

data.ai (旧App Annie)

アプリの販売データとデータ分析ツールが利用できるサービスで、アプリ開発者なら知らない者はいないと言われるほどの世界的な知名度とシェアを誇ります。

スマホアプリが登場して間もない頃からアプリのランキングデータなどを提供しており、蓄積してきた情報量とノウハウは同業他社を圧倒しています。

アプリの基本情報、ランキング情報、キーワード分析、ASO難易度、アプリ別収益率、ユーザー行動分析、広告パフォーマンス分析など、とにかく幅広いデータを見ることができます。

Appアナリティクス

Appleがアプリ運営者に無料で提供している解析ツールです。

表示数、アクセス経路、ダウンロードデータ、App Store内でのコンバージョンデータなど、ASO対策や広告出稿などの効果測定に役立つ情報が満載です。

また、ユーザーの使用状況も細かく把握できるので、オンボーディングの内容を見直してリテンション率改善を図ることも可能となってきます。

ただし、AppleのツールなのでGoogle Playストアに関するデータはありません。

Firebase(Google アナリティクス for Firebase)

FirebaseはGoogleが提供しているアプリ開発のプラットフォームですが、Firebaseで配布されているFirebase SDKをアプリに実装することでアプリの利用状況などの分析が行えるようになります。

アクティブユーザー数、コンバージョン発生頻度、イベント完了率、収益額、ユーザー維持率といった基本的なデータに加え、自社アプリ用にカスタマイズしたイベント計測データなども確認できます。

まとめ

日本市場のダウンロード数は落ち着いてきているものの、アプリのリリース数は増え続けています。

アプリ開発とは無縁だった企業が顧客との接点を増やす手段としてアプリをリリースするケースも増加してきており、今後もASOや広告出稿など、あらゆる手段を駆使した集客合戦が続くことでしょう。

ASOは知識さえあれば誰でも実施できる項目と、知恵と実行力が必要な項目とに分かれます。

SEOと同じで、基本的なことは漏れなく抑えつつ、ライバルができてない対策をどこまでできるかが勝負の分かれ目となってくるでしょう。

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