高品質な広告配信を通じてモバイルアプリの収益化を実現するAdMob。
LINE・Twitter・FacebookなどのSNSをはじめ、多くの方が何かしらのアプリを日常的に使用している現代では、アプリへの広告掲載がインプレッションの価値を高める鍵となります。
Webメディアへ広告を掲載するためのサービスが“AdSense”であるのに対して、“AdMob”はアプリへ広告を掲載するためのサービスです。
アプリを使用しているユーザーへ広告を配信すれば、新規ユーザーに対して質の高いアプローチをかけることができ、効率的なマネタイズが可能になります。
そこで本記事では、AdMobの基本概要、始め方、料金を詳しく紹介します。
「アプリのマネタイズ方法がわからない」「AdMobの特徴や始め方を知りたい」と考えている担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
ちなみに、AdMobの登録方法をまとめたebookも作成しております!下記から無料でダウンロードできます。
目次
AdMob基本ガイド:何ができるのか?
そもそもAdMobってなに?
AdMobは、指定された条件に基づきアプリ内に広告を表示させることができるサービスです。
アプリ内に組み込める広告サービスで、Googleがアプリ開発者へ向けて提供しています。
開発者は、AdMobを通じてアプリに広告を掲載することで収益を得ることができます。
無料のプラットフォームであるAdMobがインプレッションの価値を最大化できる要因は、大きく分けて以下の3つが影響しています。
- 広告ニーズのグローバル化
- 高度なアプリ収益化テクノロジー
- 革新的な広告フォーマット
アプリに掲載される広告は、商品やサービスを宣伝したい広告主が作成し、AdMobにより適切なユーザーへ表示される仕組みとなっています。
開発者は、広告掲載により収益を得ることができ、広告主は新規ユーザーへのアプローチが可能で、ユーザーは商品やサービスの情報を得ることができます。
AdMobのコスト:無料で始めよう
AdMobを利用する際にかかる料金は“無料”です。
初回登録料や使用料なども一切なく、後述するAdMobアカウント作成時に必要なGoogleアカウントも無料なので、利用する際にかかる費用はありません。
AdMob導入プロセス:初心者向けステップバイステップ
アプリ開発者の中には、うまくマネタイズができなくて悩んでいるという方も多いでしょう。
ここからは、アプリを容易に収益化できるAdMobの始め方をステップに分けて解説します。
ステップ1:Googleアカウントで始める第一歩
AdMobを利用するためにはGoogleアカウントが必須です。そのため、まずは事前準備としてGoogleアカウントを作成しておきましょう。
アカウントは無料で作成可能であり、多くの高機能なサービスを利用できるため、作成しておいても損は全くありません。
Googleアカウントの作成方法は以下の通りです。
- Googleのトップページに表示されている「ログイン」を選択
- 目的(自分用、子供用、ビジネス管理用)を選択
- 氏名・ユーザー名・パスワードを登録
- メールアドレスを登録
- メールアドレスに送付された確認コードを入力
- 生年月日・性別を登録
- 「利用規約に同意する」を選択
Googleアカウントを作成しておけばAdMobが利用できるだけではなく、Gmail、カレンダー、ユーチューブアカウント、Googleフォトなどを使えるようになります。
ステップ2:AdMobアカウントの簡単設定方法
Googleアカウントの作成が完了したら、次はAdMobの作成です。アカウントを作成する際の手順は以下の通りです。
- AdMobのトップページから「AdMobに申し込む」を選択
- 「お手持ちのGoogleアカウントでログイン」を選択
- 国・アカウントの種類・名前・住所・電話番号を入力
- タイムゾーンと通貨を設定
- AdMobプログラムポリシーの利用規約に同意する
AdMobのアカウントを作成する際に必要なものは、“Googleアカウント”と“電話番号”の2つだけです。
有効な電話番号を登録すると、SMSテキストや音声通話を使用しながらアカウントを確認することができるようになります。
また、アプリのダウンロード数が10万回を超えている場合は、AdMobモバイルスペシャリストによる無料の電話相談を利用できます。
ステップ3:アプリをAdMobに登録しよう
AdMobアカウントの作成が完了した後は、Web管理画面から広告を掲載したいアプリを登録してパブリッシャーIDを取得します。
アプリを登録する際の手順は以下の通りです。
- AdMobのWeb管理画面にある「新しいアプリの収益化」を選択
- 「アプリを手動で追加」を選択
- アプリ名・プラットフォームを入力
- アプリ内に表示する広告の種類を選択
- 広告のスタイル・広告ユニット名を入力
- バナー作成用のSDKとコードをアプリに組み込む
ここまでの手順が完了すると最後に「手順の確認」が表示されますので、「保存」を選択して指定された指示に従いアプリ内に組み込んでいきます。
また、「広告ユニットID」も合わせて表示されますので、広告を組み込む際に必要になるため必ずメモをしておきましょう。
AdMobを使い表示できる広告は、バナー・インタースティシャル・リワード・ネイティブなど、さまざまなフォーマットがあります。
バナーは上部か下部、インタースティシャルは全画面広告と呼ばれているもので、アプリの起動時やページ間の遷移時に差し込まれる形で表示されます。
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AdMobで開く可能性:あなたのアプリ収益化の道
ここからは、AdMobで実現できる魅力的な特徴や機能を紹介します。大まかではありますが、実現できることは以下の通りです。
- 開発者が収益を得ることができる
- オンライン学習ツールを使えば設定や運用方法を学習する
- ターゲットを設定してユーザーに関連性の高い広告を表示できる
- 広告を表示する場所を指定することができる
- 日々の作業を自動化ツールに任せることができる
- パフォーマンスツールを使い掲載状況を確認できる
- アプリに合わせて好きなデザインを適用することができる
ここからは、この中でも特に注目すべき特徴を詳しく解説します。
リライト: 収益化の基本:アプリで稼ぐ方法
AdMobを使えば、開発者はアプリから収益を得ることができるようになります。
日々の業務に手間がかからない点もメリットで、AdMobネットワークや第三者広告ネットワークから自動的に広告が配信されるため、広告を自分で選ぶ必要がありません。
また、アプリに掲載したい広告をコントロールしたい場合は、特定の広告主やカテゴリーをブロックすることも可能です。
利用できるすべての広告ソースの中から、オークションにより掲載される広告が自動的に選出されるため、自動的に成果の高い広告が表示されます。
開発者の手間がかからず成果の高い広告を表示できるため、最適なユーザーエクスペリエンスと収益の拡大を目指している方には最適なサービスです。
カスタマイズ自在:広告フォーマットの選択
AdMobでは広告ユニット、フォーマット、種類を自由に選べます。
アプリ内に配置する広告は開発者が自由に配置できますが、選択できるフォーマットや種類は枠により変わるため、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
AdMobの広告フォーマット
- バナー
- インタースティシャル
- リワード
- ネイティブ
デバイス画面の上部と下部に表示されるバナーは、アプリ内に表示されるフォーマットの中で最も一般的な広告です。
インタースティシャルは全画面に表示される広告で、アプリの流れや画面が切り替わる自然なタイミングで差し込まれます。
リワードは、ユーザーに短時間の動画を視聴してもらい、体験プレイやアンケート操作を通じて報酬を進呈する広告です。主に無料アプリを利用しているユーザーに効果的だといわれています。
ネイティブは、アプリ内に掲載されているコンテンツのデザインに合わせて自由にカスタマイズできる広告フォーマットです。テキストだけではなく動画コンテンツのサポートも行っています。
AdMobの広告の種類
- テキスト、イメージ、リッチメディア
- 動画
- インタラクティブ
広告ユニットで使用できる種類は作成時に選択したフォーマットにより変わりますが、AdMobへ広告をリクエストすれば、指定したいずれかの種類の広告のみが配信されます。
成果分析で成長を加速:広告データの活用法
AdMobを利用すれば、アプリ内に掲載している広告の結果を簡単に分析することができます。
AdMobアカウント保有者が利用できるダッシュボードでは、アカウントの日々の動きや掲載結果を随時チェック可能です。
アプリの収益状況を把握できるため総合的な成果を可視化できます。
ブロックのリカバリーを試行
- 表示回数
- 広告掲載率
- 収益性が高いアプリ
- 見積もりの収益額
さらに、Firebaseと連携することでより詳細な情報を入手することもできます。
FirebaseとAdMobを連携することで、AdMob管理画面でコホートレポートを表示することができます。
コホートとは、「集団」を表す単語で、「同じ日にアプリをインストールしたユーザーの集団」のことを指します。
コホートレポートとは、そのコホートごとの定着率やLTVをAdMobから確認することができます。
コホートレポートを確認することで、ユーザー定着率などを確認できるので、それに対した施策を打つことができます。
Firebase側でも広告収益に関するイベントが確認できるようにもなるなど、相互にメリットがあるので登録しているアプリは連携することをお勧めします。
アプリのマネタイズを最大化するためには、広告掲載結果の分析は不可欠なので、ダッシュボードを活用して無料で解析できる点は大きなメリットです。
AdMob vs GAM:3つの重要な違い
昨年AdMobでOpen Bidding(元AdMob Bidding)が開始されてから約1年が経ちました。
それに追随する形でAdNetwork事業者でもあるMetaはFacebook Audience NetworkをRTB方式であるAdMob Biddingのみの接続に以降した出来事がありました。
その裏側で、特定のアプリデベロッパーがAdMobからGoogle AdManager (以下GAM)を使ったマネタイズに移行していました。
なぜAdMobではなくGAMを利用するのか?を明確にするため、GAMの特徴を収益の増加に関わる機能に絞って以下にまとめました。
✔️ PMP配信ができる
→PMP広告を配信する事により純広告と同程度の収益を得られる広告を配信することができる。
✔️ Key-Value設定ができる
→広告枠に設定する文字列。広告枠に設定することで、細かな広告の出し分けが可能になる。
✔️ prebidを併用できる
→Biddingに加えてHeader Biddingを通常のBiddingと併用できる。
*AdMobとGAMの違いについて詳しく知りたい方はこちら!
AdMob完全ガイド:基礎から応用まで10記事でマスター
今回は、初回ということで、連載でご紹介するトピックをご紹介します。
加えて、AdMobを使うメリットはどこにあるのか、AdMobを使った収益化とはどういったことなのか、を学んでいきましょう。
では、早速10回の目次を見ていきましょう!
基礎編:AdMobの基本を押さえる
(AdMobがどんなサービスで、どんな良さがあるのかを学びます。)
実践編:具体的なAdMob活用方法
(AdMobの実装方法から、収益を高めていくためのノウハウまでを学びます。)
Vol.2 AdMob配信までの流れと実装のやり方
Vol.3 AdMob管理画面の使い方・AdMobレポートの作り方・分析の仕方
Vol.4 メディエーショングループとは。そのメリット
Vol.5 メディエーショングループ作成の手順と、レポートの作り方・分析の仕方
Vol.6 AdMob OpenBiddingの概要と利用方法
発展編:さらに深くAdMobを理解する
(AdMobの独自機能や最新機能を解説。AdMobを隅から隅まで学びます。)
Vol.7 アダプティブバナーと、広告収益最適化のためのQ&A
Vol.8 リワードイインタースティシャル
応用編:専門技術でAdMobを最大限に活用
(コンサルの思考フレームワークも公開します。)
Vol.9 枠位置設計の戦略
Vol.10 Firebase連携での広告配信タイミングの最適化
まとめ
AdMobの基本概要、料金、始め方、できることをまとめて紹介しました。
アプリの収益化を最大できるAdMobは、Googleがアプリ開発者へ向けて提供するおすすめのサービスです。
ユーザーに対して最適な広告を自動で掲載できるため、アプリのマネタイズを最大化することができるだけではなく、ユーザーエクスペリエンスの向上にも最適です。
アプリの収益化を進めたい、マネタイズを最大化したいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にAdMobの導入を検討してみましょう。
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